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ローレルタワー堺筋本町

Laurel Tower Sakaisuji Hommachi

Residential / 2024

用途 Residential
業務内容 Architecture / Landscape / Interior
クライアント 近鉄不動産株式会社, 大和ハウス工業株式会社, 名鉄都市開発株式会社, 九州旅客鉄道株式会社, 総合地所株式会社
設計体制 デザイン監修:光井純&アソシエーツ建築設計事務所
(外装・ランドスケープ・共用部インテリア)
設計・監理:株式会社長谷工コーポレーション
施工 株式会社長谷工コーポレーション
延床面積 51,978.14㎡
階数・構造 44F/B1F, RC造
所在地 大阪市中央区久太郎町二丁目35番
撮影 株式会社エスエス

船場のまちの新たなランドマーク

計画地は、商業の街として栄えた船場エリアに位置している。船場は「大大阪時代」と呼ばれていた大正後期から昭和初期にかけて、近代建築がつぎつぎと建てられ、流行の発信地であった。戦後郊外化によって賑わいが薄れていたが、現在都心回帰によって活気を取り戻しつつある注目のエリアである。今でも敷地周囲には船場センタービルをはじめ繊維問屋が多く立ち並び、「繊維の街」として栄えるこの地において、ファブリックを想起させる柔らかなシルエットのシンボルタワーをデザインした。繊維の染め色である「紅鳶色」で彩られたバルコニー手摺や、くの字型のマリオンをランダムに配することで、縦糸と横糸が織りなす繊細で、リズミカルなファサードの表情をつくっている。

敷地外周は、重厚感のある石塀、ガス灯をイメージした温かみのある街灯、細やかな格子状のロートアルミによって、守られた邸宅の表情をつくり、近代建築が今なお残る船場の街との調和を図っている。ヒイラギモクセイを構えたエントランスゲート、堺筋の喧騒をかき消す水景のアプローチを抜けた先には、3スパン吹抜の開放的なエントランスホールと、水と緑の豊かな中庭が広がる。春にはシダレザクラ、秋にはイロハモミジ等、四季折々の樹木によって都心にいることを忘れるかのような贅沢なプライベートガーデンが広がっている。エントランスホールのシーティングエリアは一段床を下げた掘込型とすることで、中庭への没入感を高めている。

また、「繊維の折り重なり」から着想を得てデザインした、グランドアトリウムのアート天蓋、コンシェルジュカウンターの特注照明やアートガラスなど繊細な表情を様々な手法を持って演出した。6つの共用室には、「繊維」から発想を膨らませ、それぞれに合わせた染め色やファブリックの素材を展開した。葡萄染色(えびぞめいろ)のベルベットをテーマにしたスカイラウンジや、鬱金色(うこんいろ)の麻をテーマにしたゴルフレンジ、白練色(しろねりいろ)のシルクをテーマにしたゲストルーム等、「繊維の街」ならではのデザインをしている。

歴史ある船場の街並みと調和し、住まい手が誇るこの街の新たなランドマークとなることを願っている。

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