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海外視察2010 パリ・ロンドンレポート 第二回

ロンドン 2010.09.01 – 09.04

前回のパリに引き続き、スタッフの緖方より今回はロンドンの水辺をレポートします。 パリ・ロンドンレポートの最終回となります。

ロンドン、テムズ川も、セーヌ川同様、数多くの観光名所をその河岸に有しています。ビッグベン、ロンドンアイ、タワーブリッジ、、、名所を背景にした雄大な水辺の景色は歩くだけで楽しい空間です。そのテムズ川の景観を最大限に活かす河岸の賑わう空間が随所にみられます。

断面的に水面に近いところに遊歩道が整備されているセーヌ川と違って、テムズ川は水面と河岸との高低差が大きく、河岸の広さがセーヌ川よりも大きく感じられました。また、車道が河岸に近接しておらず、公園や広場で豊かなバッファーゾーンが多く設けられて、より歩行者に開かれているように感じました。 遊歩道が水面に近く、より近くで水辺を楽しむことができるパリ、水面から高いところにあるけれど、車道が切り離され豊かな水辺空間が広がるロンドン。両都市それぞれの水辺へのアプローチを違いを認識したような気がします。(歩いた場所が特にそういった特徴を持っていただけかもしれませんが、、、)

テムズ川以外にも、ロンドンにはドック跡地の開発が多くあります。テムズ川沿岸にあるウォーターフロント再開発ドックランズのうち、セントキャサリンドックとカナリーワーフに足を運びました。そこにはテムズ川とは違った、ドック跡地のスケール感ならではの水辺空間が広がっていました。

水辺という価値や魅力を更に増すべく、開発が進むロンドンのドックランズ。そこには豊かな景観があり、そこに集う人々を見ることができました。足を運んだ2つのドック跡地開発地には、働いている人も住んでいる人も来訪している人もいて、そういった多様性が豊かな空間を生んでいるように思えました。

パリ・ロンドン、両都市の水辺空間を見て回った7日間。1つの着目点を持って都市を歩くと、観光とは違った都市像が浮かび上がってきます。その1点に限ってはより深く肌で感じることができました。 海、川、湖、、、多くの水辺空間を有する日本。その資産を日本は活かし切れているだろうか?水辺空間はもっとアクティブであってよいのではないか?気づいていないことが多くあるのではないか?そう感じずにはいられない7日間でした。

――― そして、2011.03.11の震災。

水から都市を守ることは、水に対して閉じることで解決できるのか、、、考える時です。

以上、スタッフ緒方のパリ・ロンドンレポートでした!

Text and photo by Hirohisa Ogata

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