LIONS MINAMISENJU GRAND PLACE
用途 | Residential |
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業務内容 | Architecture / Interior |
クライアント | 株式会社大京 |
設計体制 | デザイン監修:光井純&アソシエーツ建築設計事務所 設計・監理:株式会社日企設計 |
施工 | 東鉄工業株式会社 |
延床面積 | 14,832.98㎡ |
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階数・構造 | 14F, RC造一部S造 |
所在地 | 東京都荒川区南千住1丁目47番1 |
撮影 | 黒住直臣 |
これからの南千住の文化や街並みを豊かにするデザイン
日本初の近代的毛織物工場「千住製絨所」が設立されるなど、南千住はものづくりの街として知られる。再開発が進み新しい都市空間へと変貌を遂げながらも、昔ながらの木造住宅密集エリアの風情ある街並みが今なお残る。我々はその二面性ある南千住のアイデンティティーを生かし、この地ならではのデザインを追求した。
地上14階建てと10階建ての2棟で構成された建物ボリュームは、面する都市のスケールとの調和を図った。建物北側は大通り/千住間道に面し、開発が進む都市空間エリアに属していることから、2棟のボリュームの連続性により存在感を高め、大通りのつじ空間にふさわしい都市スケールを実現。一方他面、西面は木造住宅密集エリアに接することから、壁面ファサードを細かく分節し、木密地域の個性あるエリアを立体的にデザインした。細やかな分節やクラフト感を追求したファサードは、軽やかでヒューマンスケールなデザインとなり周辺環境と調和する。 また、往時の千住製絨所を想起させる煉瓦のブラウン/屋根瓦のグレー/漆喰の白/アイアンの黒をカラーモチーフとしてファサードデザインに取り入れ、南千住のアイデンティティーを付与した。
ランドスケープデザインは、「千住間道」の並木と連続させた樹木を配置し、街路空間と1階テラス/ラウンジ空間を豊かなものにしている。11階には開放的で広い屋上テラスを設け、地上のランドスケープとの緑のつながりをつくりだした。緑量の少ないエリアにおいて立体的な緑の創出は、住まう方や周辺住民への潤いとなり、自然環境保全や生物多様性にもつながっていく。
ランドスケープと呼応するように、「サードプレイス的共用空間」となるラウンジを1階と11階に設け、181世帯のコミュニティー醸成に寄与している。1階ラウンジは2層吹き抜けの開放的な空間とし、面する大通りのつじ空間にふさわしい都市的スケール感を与えている。また、アートのように設えた書棚が通りに彩りをもたらす。11階にはワークスペースとしても機能するラウンジを設置し、屋上テラスと連続する気持ちのよい空間からは南千住の広い空を望むことができる。
南千住に根付く文化や街並みをデザインに踏襲し、この土地ならではの新しさを創出できたのではないかと考えている。
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