PREMIST Kyoto Gojo
用途 | Residential |
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業務内容 | Architecture / Interior |
クライアント | 大和ハウス工業株式会社 |
設計体制 | デザイン監修:光井純&アソシエーツ建築設計事務所 設計・監理:株式会社ノム建築設計室 |
施工 | 大豊建設株式会社 |
延床面積 | 5517.85㎡ |
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階数・構造 | 11F, SRC造 |
所在地 | 京都府京都市下京区五条通柳馬場東入塩竈町377 |
撮影 | YAフォト |
地歴を継承した個性的なファサード
本プロジェクトは、京都の田の字地区*に位置し、広い五条通と密やかな柳馬場通という異なる通りに面する。敷地は景観条例の切り替わり線上にあり、歴史と現代が交差する場所である。この付近は、平安時代に源融(みなもとのとおる)が「河原院」を建て、瀬戸内から海水を都に運ばせ、釜で塩水を熱して生じる塩の香りを楽しむという風流なたしなみを好んだことから、「塩竈町」の由来となったといわれている。
「Frame in Frame」~囲われた特別な住まい~
囲われた田の字地区らしい条坊制の市街や町屋を想起させる格子をモチーフにグリッドによるフレームを幾重にも織り込んだファサードデザインの中に、五条通側の都市のスケール感や柳馬場通側の路地に似合う風情を演出した。塩焼きから発想したソルティホワイトの色合いにこだわり、塩の結晶の煌めきをイメージした特注の100角タイルをフレームに施した。対比するブロンズカラーによってフレームのソルティホワイトはより際立ち、さらに特殊面状タイルは光の反射により表情を変え、陰影豊かな外観を生み出している。
共用部にも「囲う」というテーマを取り入れ、囲炉裏を囲う風景に「みたて」たラウンジを設置。ラウンジには火を象徴するアートを据え、囲炉裏の雰囲気を強調した。さらに、ラウンジの中心には京都の伝統工芸である京提灯の小嶋商店が手掛ける大型提灯を設置し、共用部に京都の風情を感じさせる空間を創出した。
塩竈の由来、囲炉裏や提灯の温もりが、日々の暮らしにそっと寄り添い、穏やかな時間を育む場となっていくことを願っている。
*京都の中心部を指す俗称で、四条烏丸の交差点を中心とした約2平方キロメートルの地域
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