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プレミスト首里金城町

PREMIST Shurikinjo-cho

Residential / 2023

用途 Residential
業務内容 Architecture / Landscape / Interior
クライアント 大和ハウス工業株式会社
設計体制 デザイン監修:光井純&アソシエーツ建築設計事務所
(外装・ランドスケープ・共用部インテリア)
設計監理:株式会社H.S.R プランニング
施工 村本建設株式会社
延床面積 10628.41㎡
階数・構造 3F/B1F, RC
所在地 沖縄県那覇市首里金城3-16-1
撮影 アーキメディア沖縄, 小早川渉

大アカギに守られた集落「マキョ」

計画地は、<首里金城地区都市景観形成地域>に指定され、琉球王朝時代の佇まいを偲ばせる伝統的な街並みが残る地域に位置する。隣地には、内金城御嶽(うちかなぐすくうたき)という聖域や、国の天然記念物である樹齢300年程の大アカギがあり、自然豊かな山並みの景色が広がる場所でもある。

首里城より続く「首里金城の石畳」は都市計画道路として、敷地をまたぐ計画となっていることもあり、歴史的文化的な周辺環境と調和する計画としておくことが大切だと考えた。また、計画地は首里城南側の高台斜面に位置することから、那覇市街地やその先の海までの周辺一帯を一望できる特別な眺望を最大限生かす計画とした。

本計画では沖縄の伝統的集落である「マキョ」の持つ、小さな家が寄り集まってできる風景を大切にした。まず建物形状を自然豊かな山並みに沿った段状とする事によって、この地ならではの眺望を楽しみながら過ごすことの出来る広いルーフバルコニーを創出した。また、建物を6棟に分割し、分棟配置とすることで「マキョ」に通ずるスケール感を創り出した。棟間に充分な空間を設けることによって採光や通風を確保するだけでなく、緑化を行い、周辺と調和する緑豊かな環境とすることで棟間住戸同士のプライバシーにも配慮している。<首里金城地区都市景観形成地域>の定めに準拠した赤瓦屋根、軒の深い庇、花ブロック、琉球石灰岩などを多く取り込んだ外装仕上とし、歴史的・文化的集落景観の保全と育成を心掛けた。

植栽計画においては、近隣住民からの要望に応えカンヒザクラなどの花のなる木や、リュウキュウマツ、イスノキ等の地域に根差した樹木を選定し、街並みとの調和を図りながら彩りをもたらしている。

「大アカギに守られた道行」をイメージしたエントランスコリドー、首里城で用いられているリュウキュウマツや琉球石灰岩を用いた修景の庭を感じることのできるラウンジ、マキョのユインチ(集落の台所)をテーマにしたパーティールーム、入口にヒンプン壁を設えたゲストルームなど、沖縄の空気を存分に感じることのできるデザインを内部空間にも展開した。また、首里城を想起させる赤色、金色をアクセントとして取り入れ、非日常の優雅な時間を過ごすことのできる演出を施した。

首里の文化と風景に溶け込み、長きに渡って守られる特別な邸宅になることを願っている。

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