CENTER FIELD
用途 | Office, Hotel, Commercial, Hall |
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業務内容 | Architecture / Landscape |
クライアント | IGIS Asset Management |
設計体制 | デザイン監修:光井純&アソシエーツ建築設計事務所 設計:DA Group Urban Design & Architecture Co., Ltd 監理:WSP/ MOOYOUNG CM |
施工 | Hyundai Engineering, Daewoo E&C |
延床面積 | 239,252m² |
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階数・構造 | 36F/B7F, SRC造 |
所在地 | 231, Teheran-ro, Gangnam-gu, Seoul, Korea |
撮影 | ki-woong Hong |
本計画はソウル市内でも有数のビジネス・金融街、江南(カンナム)区テヘラン路に面するプロジェクトである。オフィスとホテル、都市広場からなる美しいツインタワーは完成と同時にソウルの新たなランドマークとしての存在感を示している。
敷地周辺には韓国を代表する建物が多く建設され、近年開発が著しいエリアである。本開発前の敷地には、韓国を代表する建築家、キム・スグン氏が設計したホテルとオフィスが在り、柔らかな曲線が重なる外観と階段状の低層部デザインは、韓国の伝統衣装の一つである足袋の曲線と韓国伝統建築の軒デザインからインスピレーションを得たという。
そこで、既存建物に見られる「レイヤーの重なり、ヒューマンスケール」などのキム氏のデザイン概念を新しい建築デザインにも積極的に取り入れ、過去から現在、未来をつなぐ「TIMELESS DESIGN」の実現に努めた。
本計画は韓国の宮殿・昌徳宮(チャンドックン)の歴史ある庭園配置を参考に、敷地の南側と北側に特徴が異なる2つのオープンスペースを計画している。昌徳宮の前面には人々の活気あふれる都市的な広場空間、背面には山の自然地形と同化した静かに過ごせる庭園空間が配置されていたことから、その構成を現代風に解釈して配棟計画を行っている。南側のテヘラン路に面した’Urban plaza’は一年を通じて多くの人々で賑い、都市に活力を与える空間とし、北側の’Upper garden’の都市の喧騒から離れた緑溢れる空間は、都心の人々に憩いと安らぎを提供する。
外観デザインは、韓国の伝統思想を表現した「日月五峰図(にちげつごぼうず)」と呼ばれる宮中画にみられる「空から地上に流れ落ちる滝」をモチーフに考えられている。ツインタワーの各ファサードは3分節され、連なる滝のように3レイヤーの重なりが表現された、繊細で美しいデザインを創り出している。ファサードに設けられた幾重もの縦フィンはタワーの垂直性をより強調するだけでなく、降り注ぐ光を反射して、滝の水の煌めきのような繊細で豊かな表情を見せている。
建物低層部やランドスケープは滝の水が落ちてくる庭園に見立て、階段状のテラスとボリューム分節された低層部、場所場所に適したデザインを施された幾つかの水平キャノピーから構成されている。それらの調和のとれたバランスや細やかなデザインが重なるヒューマンスケールデザインを徹底することで、中心市街地にありながら、人々が快適に過ごせる豊かな空間を実現している。
独創的なデザインが多くみられる韓国ソウルにおいて、その中心街に誕生したシンプルなデザインと美しいシルエットを追求した「TIMELESS DESIGN」のCENTER FIELDが、その名の通り、時代を超えて末永く愛されるランドマークとなることを願っている。
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