計画地は新宿駅から連続する街の賑わいと、新宿御苑の静けさが混ざり合う潮目に位置している。

本プロジェクトでは流れが潮目を乗り越え、Ascending Current(上昇気流)に乗って大空へはばたいてゆく様をコンセプトとした。建物のファサードは雲のように純白に整えられ、飛翔感とともにダイナミックに変化する。純白で有機的に変化するファサードには、入居テナントの飛躍・発展の願いも込めている。建築計画は1階、2階、7階の階高を6ｍ、3階～6階の階高を4.5ｍとし天井高を高くすることで、オフィスビルでありながらも他テナントビルとの差別化を図る開放感溢れるつくりとした。仕事の合間に気分転換ができるよう、新宿御苑に面する東側にはバルコニーを各階に設置し、屋上の共用テラスでは、都心でありながらも新宿御苑の眺望と自然を感じながら、ちょっとした打ち合せやPC操作もできるよう工夫を凝らした。建物頂部と連動し変化するエントランスのカラー照明の演出は、新宿御苑に咲く草花を24節気で表現し、新宿の夜景に新たな多様性を与え、新宿御苑と計画地をつないでゆく。

本プロジェクトが新宿4丁目の新たなランドマークとなることを願っている。